この作品の主人公である。
「溺れる者は藁をも掴む」ということわざから名付けた。
彼は亡者を助ける弁護人なので、地獄に来た亡者にとっては最後の頼みの綱。藁掴とは、この亡者の弁護人という職業を現した名前である。
すべてのキャラクターの中で、一番最初に決まった名前がコレ。「舞台は地獄の閻魔裁判、主人公は弁護人、名前は藁掴」というのは最初にアイデアを思いついた頃から決まっていた設定である。
読んでいただいた方はおわかりだと思うが、作中のキャラクター名はすべて「漢字」である。「藁掴」ではなく「ワラツカミ」という表記にすることも考えたが、「作品の世界観からするとやっぱ漢字だよなあ」と思ったので漢字にした。そのため、ただでさえ漢字が多い作品にさらに漢字が増えてしまったが。
ワイルドでハードボイルドというのが当初のイメージ。
「○ティーハンター」みたいに、軽口をたたきながらも、なんだかんだで最後は解決しちゃうヒーローを書きたいな、と思っていた。
作中ではあんまり解決してないけど。
この作品の前に「魂の踊り場」という作品を書いたが、その主人公が影が薄かったので、力強い男性キャラを書きたかったのもある。
藁掴に作者が求める資質は「ワイルドさ」の一言に尽くされる。鬼どもをなぎ払う冒頭シーンは、アイデアを思いついたときに決まっていた。読者に彼のワイルドさを印象づけるシーンを最初に持ってきたかったのだ。
まあ「ワイルド」と言うより「頼まれるとイヤと言えない人」になってしまった気もするが。
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